2025年3月31日

IFRS財団は、ISSB基準の採用や活用を検討する各国・地域を支援するため、「Jurisdictional Roadmap Development Tool(ロードマップ開発ツール)」を2025年3月に発表した。これは規制導入支援プログラムの中核として、ロンドンで開催された第1回IFRS財団実務パートナーワークショップで公開されたものである。本ツールは、各国がISSB基準の導入に向けた政策検討や設計プロセスを支援するもので、インタラクティブ形式により実践的に活用できる。

本ロードマップ開発ツールを活用することで、各国は以下の4つの主要な領域に関して、情報に基づく決定を行うことができる。
・規制プロセス:ISSB基準をどのように採用または活用するか
・報告主体:誰がその要件の対象となるか
・要件:サステナビリティ関連の開示要件には具体的に何が含まれるか
・準備状況:いつ要件を施行するか、段階的導入の是非を含めた適切なスケジュール設定

またIFRS財団は、「Inaugural Jurisdictional Guide(初版法域ガイド)」に記載された各国のアプローチのテンプレートもあわせて提供している。これにより各国および実務パートナーは、各国の意思決定とその結果がステークホルダーにどのように受けとめられるか、またIFRS財団がどのように記述するかについて参考にすることができる。