廃棄プラスチックをなくす国際アライアンス、2024年進捗報告書および「ストラテジー2030」発表
2025年8月 5日
国際NGOの「廃棄プラスチックをなくす国際アライアンス(AEPW: Alliance to End Plastic Waste)」は、2024年版進捗報告書を発表し、5年間の成果と、プラスチックの循環経済実現に向けた新戦略「ストラテジー2030」を発表した。
2019年の設立以来、同アライアンスは累計で約23万9,000トンの管理されていないプラスチック廃棄物を削減し、25万3,000トン超を再資源化、さらに第三者やインパクト投資家から累計約6億1,000万米ドル超の資金を呼び込んだ。加えて、南アフリカのAfrican Reclaimers OrganisationやブラジルのRecicleirosなど6件の第三者保証済みプロジェクトが、プラスチック廃棄物削減とリサイクルにおいて具体的な成果が示されているほか、女性起業支援や非正規労働者の労働環境改善に取り組み、累計2,134件の正式雇用を創出したと報告している。
新たな戦略のもと、国別の優先課題とと、プラスチック循環等のテーマ別課題の双方に注力し、より大規模で総合的な取り組みを推進する。まずはインド、インドネシア、南アフリカで、国の優先課題に沿った取り組みを開始し、各国で少なくとも1億米ドル規模の共同資金を確保する方針である。また、リサイクル困難な素材であるフレキシブルプラスチックに焦点を当て、制度的障壁を取り除く取り組みを開始する。さらに、ブレンデッド・ファイナンスや公的・民間金融機関との連携で国際的資金動員を加速させ、さらなる循環型プラスチック経済の実装を推進していく方針である。