金融庁と東京証券取引所は、コーポレートガバナンス・コード(2026年改訂版)を確定・公表した。147の個人・団体から寄せられた意見を踏まえ改訂である。
2013年以降進められてきたコーポレートガバナンス改革において、コーポレートガバナンス・コードをリスク回避や不祥事防止にとどめず、企業の持続的成長と中長期的な企業価値向上を促す「攻めのガバナンス」の実現を目指すものと位置づけている。本コードは2015年に適用を開始しており、今回の狙いは形式的な対応から実質的な実践への転換である。
コンプライ・オア・エクスプレインの対象となる原則は概念的・抽象的な内容に絞り、具体的な趣旨・背景を示す「解釈指針」と序文を新設した。企業は原則を実施する場合も実施しない場合も、自社の状況に即した理由を丁寧に説明し、投資家との建設的な対話につなげることが期待されている。
企業の取締役会には、成長への道筋を定め、設備、研究開発、人的資本、知的財産などへの投資や、事業ポートフォリオを含む経営資源配分を具体的に説明し、継続的に検証する責務が強調されている。独立した社外取締役による監督の実効性、独立性・質・数の確保、取締役会事務局の強化に加え、サイバーセキュリティ、経済安全保障を巡る地政学要因によるサプライチェーン途絶、情報流出などのリスク管理も解釈指針で補っている。また、有価証券報告書の株主総会前提出を重要な環境整備とし、総会の3週間以上前の提出が最も望ましいとされている。
改訂は2026年7月21日に施行され、上場会社は遅くとも2027年7月末までに改訂内容を反映したコーポレートガバナンス報告書を提出する。
https://www.fsa.go.jp/news/r7/singi/20260721.html
https://www.fsa.go.jp/news/r7/singi/20260721/03.pdf
https://www.fsa.go.jp/news/r7/singi/20260721/04.pdf
https://www.jpx.co.jp/corporate/news/news-releases/1020/20260721-01.html


