デンマークのビール大手カールスバーグ・デンマークは、2027年に使用する原材料について、再生型農業(リジェネラティブ農業)で生産された穀物の調達を拡大する。2026年秋に収穫される作物を対象に、調達量を前年の1万5,000トンから1万8,400トンへ引き上げるほか、初めて再生型農業由来の小麦を採用し、ビール製造に使用する小麦を全量切り替える。
調達する原料は、2027年にフレデリシア工場で醸造するビールに使用する。麦芽用大麦は1万7,400トン、小麦は1,000トンを調達し、「1664 Blanc」や「Jacobsen Barbara’s Easy IPA」など、小麦を使用する全製品を再生型農業由来の小麦で製造する計画である。
同社によると、2025年には再生型農業由来の麦芽用大麦を使って約300万リットルのビールを醸造した。今年は約1億リットルに拡大しており、来年は約1億1,800万リットル分のビールを生産する見込みである。
カールスバーグ・デンマークでは、原材料由来の排出がCO2排出量全体の約25%を占める。再生型農業は、トラクターの使用削減による燃料消費の抑制に加え、土壌の健全性や生物多様性の向上、農業のレジリエンス強化にも寄与すると期待される。同社はサステナビリティ戦略「Brewing Tomorrow」で、2032年までに原材料の50%をリジェネラティブ農業由来とする目標を掲げており、今回の調達拡大をその達成に向けた重要な一歩と位置付けている。
農業・食品大手DLGは、再生型農業由来の小麦調達を歓迎し、「需要が拡大すれば、より多くの農家が新たな栽培手法や輪作体系の導入に取り組みやすくなる」と評価。他企業にも同様の取り組みが広がることに期待を示した。
同社の取り組みは、土壌や生物多様性などの改善と農家の生計維持を重視するSAI Platformの国際的枠組み「RTP」に沿うものであり、同社は測定・検証可能な共通基準とデンマーク国内の明確な枠組みの整備を求めている。
https://www.carlsberggroup.com/newsroom/carlsberg-denmark-increases-its-share-of-regenerative-raw-materials/


