英人権NGOのノウ・ザ・チェーン(KnowTheChain)は2026年版食品・飲料セクターベンチマークを公表した。世界最大級の食品・飲料企業45社(日本企業6社を含む)を対象に、サプライチェーンにおける強制労働への対応状況を評価した。
約13億人が農業・食品分野に従事するなか、食品・飲料業界は多くの人々の生計と世界経済を支える基盤である。一方、同分野は主要な炭素排出源でもあり、気候変動や紛争、貿易混乱の影響を受けやすい。持続可能な転換が進めば人々の暮らしは大きく改善し得るが、依然として収奪的なビジネスモデルが環境・社会リスクを拡大させている。
分析によると、業界は深刻化する強制労働リスクへの備えが不十分であり、公正な移行が大幅に遅れている。企業の平均スコアは100点中15点と前回の2023年より低下し、47%が各評価項目で100点中10点未満だった。50点超は豪州のWoolworths(56点)とColes(55点)の2社のみで、Woolworthsは前回に続き首位を維持した。Coles、Hershey、Smucker、Tesco、Unileverも上位を維持し、MondelēzとCostcoがトップ10入りした。
一方、労働条件のモニタリング(7/100点)、結社の自由の促進(6点)、救済措置(5点)、責任ある調達(3点)など、労働者の脆弱性や搾取を生み出す構造的要因への対応は極めて低水準にとどまった。影響を受けるライツホルダーとの直接的エンゲージメントを開示した企業は24%に過ぎない。こうした状況は企業にとって、輸入禁止措置や訴訟、評判リスク等の要因となり得る。
強制労働に関するデュー・ディリジェンスや情報開示の義務、輸入禁止措置がある国・地域に本社を置く企業ほど得点が高く、豪州(56/100点)、欧州(19点)、米・加(15点)が、ラテンアメリカ(4点)やアジア(7点)の得点を大きく上回った。
さらに、ブラジルのコーヒー農園の労働環境に関するケーススタディでは、企業の取り組み不足がどのように現実の被害につながっているのかが示された。
https://www.business-humanrights.org/en/from-us/briefings/2026-knowthechain-food-and-beverage-benchmark/
https://www.business-humanrights.org/ja/%E3%83%AA%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%8B%E3%82%89/%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0/2026%E5%B9%B4knowthechain%E9%A3%9F%E5%93%81%E9%A3%B2%E6%96%9
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