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VBA、新白書を公表、インパクトの価値評価による外部性の財務的影響の明確化

【公開日】 【最終更新日】



2026年1月14日


バリュー・バランシング・アライアンス(VBA: Value Balancing Alliance)は、新たな白書「インパクトの価値評価、外部性、トランジション・ファイナンス(仮訳)(Impact Valuation, Externalities and Transition Finance)」を公表した。

外部性とは、企業活動が社会や環境に与える影響のうち、費用や便益が市場で十分に補償・反映されていないものを指す。近年、こうした外部性は、将来のキャッシュフロー、下振れリスク、資本コストに影響を与える要素として、企業や投資家から財務的に重要視されるようになっている。従来は「非財務的な副次的影響」と見なされてきたが、政策、市場、訴訟などを通じて企業の財務に影響を及ぼす内部化が進むにつれ、現在では企業価値評価倍率、期待収益率、信用指標、ポートフォリオ構築にも反映され始めている。

本白書は、外部性の財務的重要性を明らかにするとともに、インパクトの価値評価により環境・社会的影響を意思決定に活用できる金銭的指標へと変換する手法を提示している。外部性を考慮することで、資本配分の効率化やトランジションおよび物理的な気候・自然リスクのバリュー・アット・リスク(VaR)の適切な評価が可能となり、リスク管理の高度化と、長期的にレジリエントなキャッシュフローの確保に資する。

さらに、厚生経済学と現代の資産価格理論を基盤に、規制、価格付け、情報開示、トランジション・ファイナンスを通じて外部性が段階的に内部化されていくプロセスを示す。あわせて、企業や資産運用会社、銀行(BNPパリバやABNアムロなど)が、金額換算したインパクトを企業価値評価やポートフォリオのリスク配分、トランジション計画に活用している実例も紹介している。

本白書は、インパクトの価値評価が、信頼性が高く金融実務に耐えうるトランジション戦略の分析基盤として、どのように意思決定を支えるかを示す実践的なフレームワークを提示している。

芝原 亜季
この記事の監修者
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イースクエアCompass for Sustainability担当。
政府系金融機関での国際協力業務の経験を経て、英国ノッティンガム大学大学院でMBA in Corporate Social Responsibilityの 修士号を日本人第一号として取得。2008年にイースクエアに参画。CSR・サステナビリティ支援事業に従事し、企業の戦略策定・実行支援、リサーチ分析などに携わる。現在は、会員制サイトであるCompass for Sustainabilityを統括し、国内外の情報とサステナビリティ推進支援の知見と経験を活かしたコンテンツ開発に取り組んでいる。

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