2019年2月 4日

格付け機関の世界大手ムーディーズは、ESGリスクを測る手法として、「クロス・セクター格付手法(Cross-sector Rating Methodology):環境・社会・ガバナンスリスク評価の一般原則(General Principles for Assessing Environmental, Social, and Governmental issues)」を発表した。本原則は、2018年秋に募集していたパブリックコメントを受けて発表されたもので、同社の信用格付けにESGリスクを考慮する際の考え方の基礎となるものである。ESGにかかる課題も格付け評価に織り込んだ上で、そのリスク及び緩和要因について「最大限の予見」を行うという。

「ESG要因は、債務、キャッシュフロー、自己資本の資本やそれらの指標のトレンド等、さまざまな定量指標の将来の見通し要因になる。(中略)影響を精緻に定量化することは困難だが、定性分析を通じて格付けに織り込むことを試みる」と同社は述べている。本基本原則は、世界の全セクターに適用され、同社の産業別の格付け手法を補完するものである。

尚、主要な格付け機関のフィッチ・レーティングスも、ESGファクターが格付けに与える影響を測る統合的な手法「ESG関連性スコア(仮訳)(ESG Relevance Scores)」を2019年1月に発表している。


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