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欧州委員会、サーキュラーエコノミー移行を加速する新施策を発表

【公開日】 【最終更新日】



2025年12月23日


欧州委員会(EC)は、プラスチック分野を重点対象とし、サーキュラーエコノミー(循環型経済)への移行を加速するための新たな施策パッケージを発表した。

ECは、二段階のアプローチを取るとしている。第一段階として、プラスチック分野を中心に、循環性を高める短期的かつ具体的なパイロット施策を導入し、投資や技術革新を促進する。第二段階では、2026年に「サーキュラーエコノミー法(仮訳)(Circular Economy Act)」を提案し、二次原料が欧州単一市場で機能を向上するための整備に向けた横断的措置を打ち出す予定だという。

今回のパッケージでは、廃棄物枠組指令(Waste Framework Directive)に基づき、再生プラスチックに関するEU共通の廃棄物終了基準(end-of-waste criteria)を定める実施法を提示した。EU全体で統一された規則が欠如していることによる市場分断を解消することが目的である。また、使い捨てプラスチック指令(SUPD)に基づき、PET製の使い捨て飲料ボトルの再生材含有率に関する実施法について、加盟国による採決を提案している。さらに、「サーキュラープラスチック同盟」を再始動・強化し、プラスチックのバリューチェーン全体にわたる構造的かつ包括的な協力プラットフォームとして位置付ける。

また、EU域内製のプラスチックと輸入品との公正な競争を確保するため、ECはバージンプラスチックと再生プラスチックを区別する個別の関税コードを新設するほか、EUおよび世界市場における動向を監視し、将来的な貿易措置の検討に活用する。循環型プロジェクトへの支援も拡充し、投資とイノベーションを後押しする方針を示している。あわせて、使い捨てプラスチック指令の評価に向けた意見公募とエビデンス募集も開始している。

環境・水資源・競争力あるサーキュラーエコノミー担当委員のジェシカ・ロスウォール氏は今回の施策について、「欧州で困難に直面しているプラスチックリサイクル産業を支援し、循環型素材の真の単一市場を構築するための具体的な一歩だ。欧州産業に新たな機会を創出し、サーキュラーエコノミーへの移行を加速し、依存度を低減することで、将来に適応した経済を実現する」と述べている。

芝原 亜季
この記事の監修者
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イースクエアCompass for Sustainability担当。
政府系金融機関での国際協力業務の経験を経て、英国ノッティンガム大学大学院でMBA in Corporate Social Responsibilityの 修士号を日本人第一号として取得。2008年にイースクエアに参画。CSR・サステナビリティ支援事業に従事し、企業の戦略策定・実行支援、リサーチ分析などに携わる。現在は、会員制サイトであるCompass for Sustainabilityを統括し、国内外の情報とサステナビリティ推進支援の知見と経験を活かしたコンテンツ開発に取り組んでいる。

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