2021年12月 3日

2021年11月、国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)のリーダーシップ評議会が設立された。サステナブルファイナンスのさらなる主流化と、世界中での取り組みのペースとスケールを加速することを目指し、設立された本評議会は、6大陸の銀行、保険会社のCEO20名で構成される。11月24日にはその年次会議が開かれた。

リーダーシップ評議会の提言に基づくUNEP FIの今後一年の主要な3つの取り組みは以下の通り。
1.IFRS財団の国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)と、開示基準のより一般的な義務化を支持し、グローバルでのサステナビリティ・インパクトに関するマネジメントの統合加速を目指す。

2. 規制当局とのエンゲージメントを確立し、サステナブルファイナンスに関する市場のリーダーシップと、新たな規制アプローチとの間の橋渡しを行い、よりレジリエントなシステムを実現する環境を実現する。

3.金融システム全体でサステナブルファイナンスを強化するために、銀行、保険会社、投資家の間でセクター間の連携を促進し、共同で変革を推進する。

UNEP FIは数十年にわたり金融セクターを持続可能で責任ある活動の方向にしっかりと導く活動をしてきたが、今後、リーダーシップ評議会の助言と指導のもと、システミックな変化を生み出すプラットフォームを提供するとしている。

リーダーシップ評議会は、国連環境計画事務次長兼事務局長のインガー・アンダーセン氏が議長を務め、UNEP FIの3つのガバナンス組織である、グローバル運営委員会(GSC)、責任銀行原則(PRB)のボード、持続可能な保険原則(PSI)のボードから、銀行や保険会社のリーダーにより構成されている。