2017年3月 9日

世界銀行グループの国際復興開発銀行(IBRD:International Bank for Reconstruction and Development)は、世界初の「国連持続可能な開発目標(SDGs)」連動型債券を発行した。気候変動対策、貧困撲滅、不平等是正などの国際的な取り組みの一環として発行されたもので、フランス、イタリアの機関投資家から総額1.63億ユーロを調達したという。世界銀行ではこの収入を、極貧の撲滅や環境インパクトの軽減、男女格差の是正、公衆衛生の改善など、SDGsに沿ったプロジェクトの資金に充てる。

同債券は、世界銀行の「SDGsエブリワン(SDGs Everyone)」イニシアチブのもとで開発され、BNPパリバが発行をアレンジした。「SDGsエブリワン」は、SDGs達成のための革新的なソリューションや、新しい金融モデルを提供することを目指す取り組み。

同債券の投資収益率は、ソラクティブ(Solactive)社提供の株価指数「SDGsワールドインデックス(Solactive Sustainable Development Goals World Index)」に含まれる銘柄の株価動向に直接連動する。同インデックスは、事業活動の1/5以上をサスティナブル製品に費やしている企業や、各産業分野でサステナビリティ問題への取り組みを主導している企業50社で構成される。構成銘柄は、ESG調査会社ヴィジオ・アイリス(Vigeo Eiris)の開発した分析手法「Equitics」をもとに決定している。