2017年4月19日

ウォルマートは例年開催するマイルストーン・サミットで「サステナビリティ・プラットフォーム」を立ち上げ、サプライチェーンから排出される温室効果ガス(GHG)削減のイニシアチブに参加するよう、サプライヤーに呼びかけた。

同社は、小売業界で初めて科学的根拠に基づいた目標設定(SBT)にもとづく排出削減計画の認証を取得しており、2025年までにスコープ1(直接排出)・スコープ2(電力使用などによる間接排出)で排出の絶対量を18%削減する目標を掲げている。また、あわせて、2015年から2030年の間にスコープ3(事業本体の上流・下流まで含めたバリューチェーン全体での間接排出)のCO2換算排出量(CO2e)を1ギガトン削減することを目指している。今回発表されたイニシアチブ「プロジェクト・ギガトン」では、本目標達成に向けた、サプライヤーの取り組みを後押しする。

同社では、スコープ3での取り組み注力分野として、エネルギー、農業、廃棄物、包装、森林伐採、製品使用・設計の6分野を特定している。本プロジェクトに参加するサプライヤーは、その中から対象分野を1つ以上選んで取り組みを行うよう奨励される。目標達成のためのツールキットを、世界自然保護基金(WWF)や環境保護基金(EDF)などのNGOの協力で用意しており、サプライヤーネットワークに提供する。

本プロジェクトは、ウォルマートのサステナビリティ・イニシアチブの一連のシリーズの一つとして位置付けられている。同社はイニシアチブを通じて、コミュニティの役に立つとともにビジネス強化にもつながるような、社会・環境課題への取り組みに注力している。