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IEA、世界の再エネ、2030年までに発電容量が倍増する見通し

【公開日】 【最終更新日】



2025年10月 7日


国際エネルギー機関(IEA)は、「再生可能エネルギー2025(仮訳)(Renewables 2025)」を発表し、2030年までの今後5年間に世界の再生可能エネルギー(再エネ)による発電容量が約2倍となる見通しを示している。

特に太陽光発電は、今後5年間における再エネ増加分の約8割を占めると予測される。主な要因としてはコストの低下と認可手続きの迅速化が挙げられる。次いで風力発電、水力発電、バイオマス発電、地熱発電が成長に寄与する。地熱発電は、米国、日本、インドネシアをはじめとする新興・開発途上国の主要市場で過去最高水準に達する見込みである。

電力網統合の課題が高まる中、揚水式水力発電への関心も高まっており、今後5年間の成長率は過去5年間と比べ約8割速くなると予測されている。一方、洋上風力発電は、主要市場の政策変更やコスト上昇などにより成長見通しが昨年の見通しから約25%下方修正された。

また、アジア、中東、アフリカの新興国ではコスト競争力の向上や政策支援、入札制度の導入により成長が加速し、特にインドは中国に次ぐ世界第2位の成長市場となる見込みである。企業レベルでも再エネへの信頼は堅調で、多くの事業者が2030年までの導入目標を昨年から維持または引き上げており、業界全体の強靭性と楽観的見通しを示している。

一方、世界各国でサプライチェーンの多様化に向けた新規投資は進んでいるものの、太陽光発電や、風力タービンに使用されるレアアース(希土類元素)に関するサプライチェーンは依然として中国に集中しており、サプライチェーンの安全性に関するリスクが引き続き課題となっている。さらに、変動性の高い再エネの急速な導入は電力システムに圧力をかけており、送電網や蓄電設備、柔軟な発電設備への投資が急務となっている。

IEA事務局長ファティ・ビロル氏は、「多くの国で電力システムにおける再エネの割合が高まる中、政策立案者はサプライチェーンの安全保障と電力網統合の課題に最新の注意を払う必要がある」と述べている。

芝原 亜季
この記事の監修者
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イースクエアCompass for Sustainability担当。
政府系金融機関での国際協力業務の経験を経て、英国ノッティンガム大学大学院でMBA in Corporate Social Responsibilityの 修士号を日本人第一号として取得。2008年にイースクエアに参画。CSR・サステナビリティ支援事業に従事し、企業の戦略策定・実行支援、リサーチ分析などに携わる。現在は、会員制サイトであるCompass for Sustainabilityを統括し、国内外の情報とサステナビリティ推進支援の知見と経験を活かしたコンテンツ開発に取り組んでいる。

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