復興に向けた世界サステナビリティ・リーダーからのメッセージ
東北地方太平洋沖地震後にイースクエアが世界各国のサステナビリティ・リーダーから頂いた復興への応援メッセージを順不同でご紹介いたします。
■グンター・パウリ(Gunter Pauli)氏
ゼロ・エミッション構想研究(ZERI)財団創設者、「The Blue Economy」提唱者 <ベルギー>
“We cannot simply improve here and there... We have to design and embrace a new economic model, a new business model”
震災後の復興は、以前の社会に戻るということではない。伝統文化と創造性を活かした、サステナブルな社会を人間が生み出せるという自信を持って取り組んでいただきたい。再生可能エネルギーの全面的な採用、エネルギー消費量のファクター10もしくはファクター100の削減は不可欠である。そして、才能ある若者に信頼を置き、今まで想像されたことのない社会を創造する機会を与え、社会の期待に応えてもらおう。
■ロス・ジャクソン(Ross Jackson)氏
ガイアトラスト会長、グローバルエコビレッジネットワーク(GEN)共同創始者 <デンマーク>
“In a world of no subsidies and full cost accounting—including CO2 emission costs—nuclear power plants would never be competitive”
原子力を真剣に再評価する時が来た。民間の保険会社では絶対に負えない、原発事故のリスクと隠れたコストを政府の助成金で負担する時代は終わりだ。隠れたコストには、何十年もの研究を重ねてきたが未だに適切な処分方法が無い核廃棄物の問題もあれば、原子力が抱える莫大な公共研究費の問題もある。(国際原子力機関(IAEA)の1974〜2002年の研究費のうち、58%が原子力、13%が化石燃料、1%が風力の研究に充てられた)
■ヒルダー・ジャクソン(Hildur Jackson)氏
グローバルエコビレッジネットワーク(GEN)共同創始者 <デンマーク>
“Totally renewable energy and an ecological lifestyle is the way to go”
デンマークは世界で初めて、2050年までに100%再生可能エネルギーとなることを宣言した国である。そしてその宣言以降、デンマークでは再生可能エネルギーへの研究開発が急速に促進した。日本が今まずできること、それはデンマーク同様に再生可能エネルギーを積極的に採用すると宣言することである。これは大変な困難を生じるかもしれないが、決して無理な目標ではないことを信じて欲しい。
■エツィオ・マンツィーニ(Ezio Manzini)氏
ミラノ工科大学教授 <イタリア>
"Error-friendliness: Designing resilient socio-technical systems”
日本は震災からの復興に向けて、社会工学的にレジリエンス(回復力と対応力)のある社会を必要としているのであろう。そのためには、技術や人間によるエラーが起こることを受け入れるerror-friendlinessの意識を持ち、エラーをカバーできる質の良い社会システムが必要である。小規模で多様な性質を持つ人・組織・技術がネットワークされ、一部でエラーが起きても、全体のシステムの崩壊を避けることができるerror-friendlyな社会システムの構築を是非検討して欲しい。
■ピーター・ヘンニケ(Peter Hennicke)氏
ブッパタール環境・気候・エネルギー研究所前所長 <ドイツ>
“Let us work together to avoid disasters which are man made”
更なる人災を避けるため、今まで以上に協力と連携を強めていきましょう。技術的なリスクを最小限に抑え、サステナブルな消費と生産に注力し、力を合わせることによって将来に向けての力と希望を蓄えましょう。
■マーティン・チャーター(Martin Charter)氏
英UCA芸術大学 サステナブルデザイン研究所 ディレクター <イギリス>
“Out of crisis, there is opportunity: Resilience and Open Innovation”
日本は今、サステナブルな将来を具現化できる機会を与えられている。津波の被害を受けた都市や村は、日本が誇る高いエコ・イノベーション力と気候変動へのレジリエンス(回復力と適応力)によって復興する必要がある。復興計画を考える際には、是非オープン・イノベーションにより、国内外の土木工学コミュニティにアイディアの提供を呼び掛けて頂きたい。
■ドミニク・コンセイユ(Dominique Conseil)氏
アヴェダ CEO <フランス>
“Questions that are bigger than any one of us can handle”
日本で起きた地震と津波は天災であり、原発問題は人災である。これらは私たちに3つの問いを残している。まず、過剰な消費を止め、自然資源の社会環境価値を商品の適正市価に反映する必要があるのではないか。また、大規模都市を無くし、分散化されたコミュニティを基盤とする経済へ移行する必要があるのではないか。そして最後に、地球の市民に影響を及ぼす原発の配置を監視する超国家組織が必要ではないか。すべて一人、一社、一国の手では解決できない大きな問いである。
■サフィア・ミニー(Safia Minney)氏
ピープル・ツリー/グローバル・ヴィレッジ代表
“We call it Fair Trade, but it is nothing more or less than friendship and co-operation”
フェアトレードの根底にあるものは、友情や協力そのものである。力をあわせ、自分のコミュニティという範疇を超えてさらに多くの人びとの役に立つこと。震災からの復興に向けて、助け合いの心を大切に、困難を乗り越え、真の持続可能な未来をつくる取り組みをサポートしたい。
■ウォルター・スタヘル(Walter R. Stahel)氏
Product-Life Institute Geneva 創設者 <スイス>
“Increase the resilience of communities against natural catastrophes”
日本が今回の経験から学び、自然の災害や津波へのレジリエンス(回復力と適応力)を今後強化していくことを期待している。
■ジョン・ネイスビッツ(John Naisbitt)氏
『Megatrends』著者 <アメリカ>
“This is a responsibility and an opportunity: Make the most of it”
一人一人の仕事が今まで以上に重要となっている。復興協力に責任を持ち、新たな挑戦への機会を最大限に活かして活動しよう。
以上

